最近、生き残っている個人のクリーニング店に冬物を出しに行った時の事。店主は50歳前後二代目で60年程営業している店である。その店は人通りの無い集配専門の店だが、第一印象は、自店がお客様からどう見られどう感じられているかなど無頓着という事だ。店内は暗く換気が悪く奥の作業場の匂いが漂う。料金表が無く、仕上がり日時などの情報はカレンダーの裏にマジックで手書きで書いてある。汗臭いポロシャツ姿は大目に見ても、無愛想に一点一点表示を見てレジに打ち、素材や形で料金が変わるのだろうが、何の説明も告げず請求額のみ言ってくる。支払った後にサービス券をくれるは良いが、無造作に輪ゴムでひとくくりにして手渡す。その店は初めて利用するが、新規客に対する挨拶など皆無。「今忙しいから2か月はかかりますよ」、何かやってやるという印象?30年前はこんなタイプがいたと思うが…..。人間は第一印象で90%決まるもの。クリーニング業にかかわらず、店づくりやお客様対応の姿勢は「商売へのやる気」を表すものである。自分から損を招いてるタイプかなこの人?こんなに情報があふれる時代なのに、まだこんな「裸の王様」がクリーニング業界にいるとは!せめて「いらっしゃいませ」「有難うございました」と言ってもらいたかったな。頭を下げてね。

厳しさを増す現状

先月のアメリカのクリーニング業界紙によると、2020年4月にアメリカではクリーニング店の売り上げが50~80%もダウンしたそうだ。その後持ち直しているものの、ここ2~3ヶ月は資材その他が急上昇。にもかかわらずクリーニング業者のコスト意識の曖昧さに他業種も手がけるマーケティング会社は警鐘を鳴らしている。どこの国でも料金となると、競合店ばかり気にして、経費の計算をおろそかにして適正料金を取らない傾向にあるようだ。しかし健全な経営をする為には、他店を気にせず、賃料・人件費・光熱費・通信費・資材費・機械や店舗の維持管理費・保険料など必要経費の上に利益を乗せ、適正料金を作る事は当たり前のこと。その利益も時間あたりの生産量まで計算しなくてはならないが、きっちり計算出来ている業者は少ないようだ。お菓子を作る業種であれば、大きさの調整も出来るが、この業種はそれが出来ず、経費を節約した後は、結局値上げをせざるを得ない。しかし、客離れを恐れて値上げを渋るのは、アメリカの業者も例外では無いようだ。だが急上昇の諸経費を考えると、「上げるのは最後の手段」などと言ってはいられない。値上げせずにいると、当然得られる利益や将来の有望性まで犠牲にしてしまう事になるからだ。事実、米業界紙には、種々の資材メーカーから、「もう今の価格は限界です。クリーニング業者側も料金を上げないと、利益を確保出来ないと危惧しています。末端ユーザー向けに現状を知らせるデータのプリントアウトも用意してあるので、それをお店に貼ってお客さんに理解して頂きたい。」と言うメールが届いているという。値上げする理由を明確に説明すれば、お客は納得するはずだ。それでも、値上げせず、利益が減ってスタッフの給料まで減る様な事になれば、それは最大の間違い(huge mistake)。良いお客と自慢出来る仕事は会社の財産、一夜にして出来た訳ではないし。もしその一翼を担ってきた従業員がいなくなったら、全て1からやり直しだ。(因みに日本でも目利きの社員がおらず、パートだらけの工場も少くないが)また、資材やエネルギーも、もはや地消地産ではなく、常にグローバルな不安定要因が付きまとうので、それを見越して年1%の値上げを続けてきた大手業者もあるそうだ。

 

マーケティング費は先行投資

こんな時に重要なのが、広告や個々の顧客へのコミュニケーションなどのマーケティングだ。経費の削減も良いが、この項目まで減らすと、逆にライバルにとっての絶好のチャンスとなる。広告や顧客とのコミュニケーションが希薄になった会社の上位20%のお得意客を、ライバルがゲットする為に、「先行投資」として十分なマーケティング戦略に出る。またここでお金をかけて対策を講じておけば、コロナで疎遠になりかけの顧客や一旦離れた顧客に、こっちを向いてもらう良いチャンスになるし、営業内容をアピールする事も、お客の要望を聞く事もできる、とマーケティング会社の担当者は語る。

 

上位20%の得意客の意味

他産業に精通するマーケティング専門業者が言う「上位20%の得意客」には、深い意味がある。もはや米国では、いや日本もそうだと思うが、庶民は自宅で洗える物を着て、あまりクリーニングに出さなくなっている。ただし、お金にゆとりがある層は、どの産業でも得意客で、クリーニング関して言えば、彼らの服選びは価格より素材の品質や風合を重視するので、その品質や風合いをクリーニングで再生し、彼らを満足させれば、高料金でも問題無い。日本でも品質を求める上位客難民が多いが、彼らが固定客として取り込めれば、売り上げも安定する。因みに2・8(にはち)の法則はご存じだろうか?上位2割の上位客が全売り上げの8割を占めるという事。これが深い意味で、全業種共通で昔からある。年がら年中、何が100円とか何が半額とかいう漠然とした安売り業者は、近い将来淘汰されるであろう。ポストコロナの「今」のタイミングで、マーケティング戦略を強化し、技術的にも上位客の高級品を取り込んでいける体制を作る事が、最重要課題であり自然な流れだ。

 

 

「デラックス」と称される一段上のクラスは、昭和40年代後半から延々と続いている。

当初は出始めのパークで洗うのがデラックスだったりもしたが、ソープの進化でクオリティが上がる様になり、次第に区別が曖昧になって行った。しかしその後も「デラックス」は存在し続けるが、工場に入ればデラックスも普通も殆ど同じ洗い方。「うちは静止乾燥してる」とか「丁寧な仕上げ」とか言う業者もいるが、その違いは素人には分からない。違いと言えば「デラックスのタグ」と不織布のカバー位であろう。最近では「高級品は別コースで!」とか「カシミヤは特別扱い」などと別料金を請求しても、結局20万のモンクレールも25万のカシミヤコートも工場に入れば全部同じ洗い方!全く罪悪感無し!皆で渡ってる赤信号のようだ。かつての牛肉偽装事件を思い出させるが、目に余った社員による刑事告発の例もある。

だが、何もしないデラックスに、お客はとっくに感づいている!貴方もそう感じているはず。ロイヤルトーンのHPにも、ワラをもすがる思いで一般客からのアクセスがある!「有名大手に出したカシミヤコートが信じられない位パサパサになり、ネットで調べまくってたどり着きました。なとか直りませんか?」。この種のアクセスは年々増えているが、これは氷山の一角にすぎない。なぜ文句を言わないのかと尋ねると、言ったところで、あの技術じゃ20万するコートが蘇るとは思えないし、もう信用できないと言う。彼らも店構えや知名度で店選びするのは危険!と口を揃える(相談品はロイヤルトーンで完全復活)。

ここに来て、ロイヤルトーンドライシステムを導入したいと言う、問い合わせや見学が目立つ。この騒ぎで皆事業を縮小、この先の点数減を考えると、単価アップの高級品・特殊品を自分の物にしたいという動きが本格化している。

時代は新政権になり景気が良くなったとしても、中間層が急に復活する訳でもなく、二極化はこのままだ。飲食業も観光業も新車もマンションもプレミアムを充実させ、ゆとり層に焦点を絞って単価UPを狙っているのに、どうして我がCL業界は万人向きなのか?全く理解できない。同じ回転寿司でも客単価が3,000円超えの店と、オール100円のカッパ寿司では客層の身なりが違う。カッパ寿司に来る客層相手に商売しても儲からない。

導入半年で、売り上げUP上位客獲得に成功!

このドライシステムを導入したのはコロナ禍の去年10月。人口16万人余の北日本の小都市に工場と直営店7店を持つA社の採用理由は明白で、「他社に無い品質が欲しい!」の一言。

試運転を終えたロイヤルトーンジャパンの丸山代表は直営店の受付を集め、洗い上がりを見てもらった。そこで彼が驚いたのは、集まった面々のやる気と目の輝き。驚くことに社長は、従業員全員に革・毛皮・カシミヤ・ウール・礼服・ダウンなど全ての私物を持ってこさせ、ロイヤルトーンで洗って品質を再確認させた。正にそれが正解!全員ロイヤルトーンの品質の違いを再認識、一気に自信が湧いた。まず看板を作りお客の目を引き、お客一人一人に熱心に説明し体験してもらうと、どんどんリピーターが増えた。しかし料金は値引き無し。その結果、売り上げ最下位の店がNO.1になるという現象が!実に出た点数の半分がロイヤルトーン洗いだった。そして客層が上がり、高級品を持つ若い客層も増えた。従業員達の感想として、革や毛皮の品質は、県外委託時代の仕上がりとは「まるで」別物だし、カシミヤ・シルクは勿論、普通のダウンなどもボリュームが出て表のポリエステルまでしなやかになる。勿論モンクレールなど安心して洗え、上質感が確認できる。礼服の艶や着用後の回復力も評判と満点評価。品質が良くなり、数字も上がった結果、受付の意識や接客態度もがらりと変わった!と社長も高く評価している。その結果、コロナ禍の去年より、同システムを導入後の今年の売り上げの方が、UPしたという事実!まさに金メダル級。

 

北関東の個人店、洗い上がりに自信!やる気も出た!

革/毛皮に特価したいと同システムを導入したのは、働き盛りの40代。個人店ではあるが、都内の一流店で修行した事もあって、品質にはうるさい。彼は自店の顧客の他に、近隣の同業者から革・毛皮の他、高級衣料を集め下請けも開始、順調に拡大している。彼の導入体験談は次の通り。「ロイヤルトーンさんの気に入った点、やってよかった点ですが何をもってしてもその専用ソープの質の高さでしょう。今まで外注に出していた品より格段に上を行く仕上がりの良さ!革の艶、柔らかさ、毛皮の潤いにボリューム感、プロも納得の出来です。色掛けの必要もなく品物の状態をしっかり見極めるよう点検を行えば、難しくなく洗えるのがいいですね。社長のお手製のマニュアルがあるのも助かりますし試運転まで同伴してもらえるので心強いです。相談しやすく、色々な経験からのアドバイスは、私には無い引き出しなので自分の勉強になります。仕事の幅を広げられたので自分なりに工夫してこれから活かしていきたいと思います。」

「リモートで背広やYシャツが減った」と言われますが、外国では随分前からラフな格好での通勤が当たり前。米国などは中流の下以下の階層は、殆どクリーニングに出しません。コインランドリーやマンションの地下のランドリールームで事を済ましてしまいます。

何の疑問も無く「いつも割引き、Yシャツ100円」と言う固定概念だけでは、集客などもう無理!固定概念でよく頭に浮かぶのが、旅館です。泊まると、畳の部屋に浴衣と大小2枚のタオル、固体燃料付きの鍋に量の多い夕食が付いてきます。旅館側も「旅館はこういうもの」という固定概念で捉えています。しかし、既に我々は机やソファの生活、部屋着はTシャツやジャージで、着慣れない浴衣では良く眠れません。新しいタオルはゴアゴアで、大浴場から持ち帰り干しての再使用。しかし、繁盛している旅館を見るとタオルは豊富だし、中級ホテルでもシモンズのベッドが売りだったり、高級ホテルでは柔らかい綿のパジャマがあります。つまり、「固定概念」は時間が経てば過去の常識になり、「今の客は何を求めているか」を常に研究する業者が客の満足度に反映され、今時では+でも-でもSNSで拡散されてしまいます。

11月の半ば過ぎのこと、ロイヤルトーンジャパンのホームページに一般の方からアクセスがあり、次の様なメールが届きました。

お問い合わせ:

○○クリーニングさん(首都圏に多店舗化を展開する大手業者)にカシミヤ100%のお気に入りのコートを季節保管付きでクリーニングに出し最近戻ってきたのですが、悲しくなる仕上がりで、ツヤツヤだったコートがパサパサで風合いも艶も全く別物に。。。こちらのロイヤルトーンでお願いすれば蘇りますか?それとも一度失われた風合いは戻せないでしょうか?ちなみに男性用のカシミヤ100%のコートも同じ状態なので、可能でしたらカシミヤコート2着お願いしたいと考えております。お値段はコート1着あたりおいくらになるでしょうか?また○○町から近いロイヤルトーンクリーニングを行っていただける店舗はどちらになりますでしょうか?お返事お待ちしております。

 

本当に途方に暮れた切実なメールです。カシミヤコートもいい物は20万もしますから。カシミヤを受ける時、これぞと「上乗せ料金」を頂く所が多いですよね。で、お客様も「ん!この店はちゃんとしてそう」と、まずは安心するでしょう。しかし料金だけ頂いても包装を不織布に替える程度で、別段何もしない「知らん顔」組が実に多い!皆で渡っている赤信号と同じで、「罪の意識」は全く無し。コンプライアンスの時代なのに恥を知るべきです。ちょっと前の牛肉偽装事件と全く同じレベルです(大昔裁判沙汰になった大手もありましたが)!このお客様も角を曲がると同じ店があって、外観やPOPもきれいだし、大船に乗った様な安心感を抱いて利用していた筈です。利用者側も受付の際、カシミヤと申告すれば上乗せ料金を請求されますが、当の受付はいちいち表示をひっくり返して確認はしないし、むしろしない方針の所が多い。「細かい事を指示したら人材が集まらないし、工場も毎日大量に処理するので、分けてなんか洗えない」と言ってた大会社の幹部の言葉を思い出します。

  • あなた!デパートに行って研究してますか?

まず、「カシミヤ」の話。カシミヤは毛皮そのもの(山羊の内毛)なので、動物性の脂分と栄養分の中で洗うと、繊維の先まで弾力性が戻り、軽くて暖かい構造的な性質としっとりしなやかな質感が戻るというのが、ロイヤルトーンドライシステムの基本的なコンセプト。しかし、それをCL業者の方に説明すると、「最近カシミヤなんかあまり出ないし…」なんていう答えが多い。革に関しても同様。客観的な見方をすると、まさに「木を見て森を見ず」、クリーニング村の掲示板(情報源はほぼ同業者)にある下流思想です。

クリーニング業者にとって最重要課題は、上流の情報を入手して即仕事に生かすこと。その最大の情報源はデパートや専門店で、「視覚と触覚」から感じ取る情報量は膨大にあるはず。様々な服や関連品のコンセプトや価格帯、また繊維の使われ方や流行・トレンドを調べたり感じ取ったりする事はとても重要なことで、特に「頻繁」に通って、知識をバージョンアップする事がポイント。お客様より一段上の知識を全社員が共有するのが、何より重要でしょ?ただクリーニングに出たものを洗う、いわゆる「下請的洗い屋」の下流思想は、昔から発展性が無いと言われていて、ソーシャルメディアに情報が溢れ利用者側が知識の塊になっている今、未だに情報も取らない勉強もしない下流思想では、自滅の道をたどるのみ。明日はありません。よく考えてみて下さい!二極化の今、生活にゆとりがある人しかオシャレをしません。つまり「ゆとり層」だけがCL業界のお得意様になる訳です。彼らの特徴は、自己管理が出来るのでスリム、教育もあり、高収入の仕事もある。ステータスがあるので、良い物を求める。そこで場面をデパートに切り替えますが、例えばコート。色々な素材がある中、一番高いのはカシミヤです。皆「いつかはクラウン」的な目で見てますが、実際売れてます。そこで売り場の方に「カシミヤのクリーニングって?」なんて聞いても彼らは売るのが仕事、知識はありませんが、クリーニングした後の品質劣化に関しては、お客様から度々聞くそうです。そこで先程の「カシミヤはあまり出ない」とか言っている方々は、カシミヤも普通にドライするでしょうから、その脱脂力で「パサパサになる」っていうストーリーが成立する訳です。今年のポールスミスのカシミヤジャケットは柄物で12万、コートで15万位、その他各ブランドでカシミヤは高級ランクとして展開されています。

 

  • 革も売れてるって知ってますか?

今、革は殆どのブランドで出しています。一昔前の重たいアウターというイメージではなく、みんな軽量。普通のウールのジャケットが4~5万に対し、革のジャケットの価格帯は6万位から(オンワードは10万を上限)なので、手が届くレンジにあります。婦人物の黒のライダースなんかここ数年世界的に流行してますからね。勿論カシミヤの裏が付いたスエードブルゾンやダウン入りジャケットなどは20万位になるものの、モンクレールのダウンは、ポリエステルで20万以上している事を考えれば、十分市場性があり、大量に売らない分常に完売。で、革の売り場の人もクリーニングの知識はありませんが、風合いや色変わりと言った苦情の話は良く聞くそうです。革をクリーニングに出せば未だに一ヶ月もかかり、北海道では関東まで下請けに出すなんて話も、50年前と全く同じ。21世紀なのに。

 

  • 「ゆとり層」を研究すると先が分かる!

ゆとり層は衣食住、全て質にこだわります。住居も車も趣味も、人と一緒では満足出来ない種族です。高級な寿司屋に来る人達とかっぱ寿司に来る人達では、身なりが全然違います。ゆとり層のクロゼットには高級な服がぎっしり、また次々買います。カシミヤや革を買えるのは彼らで、彼らはカシミヤや革を洗いに出せば、品質良く洗えるのは当然の事と思うでしょう。「カシミヤや革なんか、そんなに出ない。」なんて言う「木を見て森を見ず」派は、高級品がぎっしり詰まったクロゼットの服を洗えないでしょう。何故ならゆとり層がいつもつぶやく事は「いい物は、やたらに出せない!」。過去に嫌な記憶があるからです。未だに「いい物はどこに出せばいいんだっ!?」と半ば難民化しています。高級品や特殊品を得意分野にするべきです即!「彼ら」を取り込む努力をすれば、革やカシミヤの他にも着物やドレスなど、はち切れそうなクロゼットからどんどん宝の山が引き出せる筈です!

 

  • 先程のお客様からの感謝のメール

ロイヤルトーンジャパン様

お世話になっております。

以前カシミヤのコートのクリーニングの件で問い合わせをさせていただいた○○と申します。頂いたアドバイス通り○○町の○○クリーニングさんにロイヤルトーンにてクリーニングをお願いして、本日手元に戻ってまいりました。

完全に失われていたカシミヤの艶や柔らかさが戻りました。落ち込んでおりましたが、これで明るい気持ちで再びカシミヤのコートに袖を通すことができそうです。ありがとうございました。今回の件でクリーニング屋さん選びは本当に慎重にしなくてはいけないなぁと痛感いたしました。今後も季節のクリーニングは○○クリーニングさんにお願いしようと思っております。ロイヤルトーンという技術を日本に広めてくださっているロイヤルトーンジャパン様にも心から感謝しております。それでは取り急ぎお礼と感想をお伝えしたくてメールさせていただきました。失礼いたします。

 

  • 自分の店「どう見られている」?

様々な業種の店を見ながらクリーニング店を見てみると、まず目に飛び込むのが○割引と言う様な大きな「文字や数字」だ。次に○○洗いなど一般利用者にとってはすぐ理解出来ない「専門用語」。業者としては当たり前の光景であろうが、消費者目線では訴求点がずれているのでは?「万人向き」ではなく、これからの利用者層にターゲットを絞りファッションを扱う業種をアピール!もっと「注目」される店に変身させよう!注目とは、最後に売り上げという結果に結びつく事が前提で、広告の基礎のAIDMAと同じだ。AIDMAのAはアテンション【注目】Iはインタレスト(興味)、つまり目を引いて興味を抱かせ、D欲しいという欲求を生ませ、M買うという意思決定をさせ、A購買という結果に導く。新しい美容室など実にオシャレだ。お金を落としそうな40代前後の、センスに敏感なワーキングウーマンにフォーカスしてる様に見える。Dまでクリアしている!メラビアンの法則によれば、人と話す際、相手に伝わる情報として、話の内容が7%、声の大きさやトーンが38%、見た目が55%と第一印象は重要である事が分かる。しかし、くすんだパステル色の店にデカ文字デカ数字が第一印象では、「いいもの出しても大丈夫かな?」と品質への信頼に繋がらない!

まずはこんな事から、例えば外から見えるウインドウに、絵を描く時に使うイーゼル、その上に大きなスケッチブックを開き、その時期に出してもらいたい品物の簡単な絵(パソコンからでも可)を描き、時には写真や短い説明文を添える。目を引く絵で訴える内容を月別に変えれば、外からも新鮮な目で見られるに違いない。店内のポスターも手作りで必ずイラストを添えると引き立つ。出来れば壁紙の配色を変えて、照明にも一工夫。お客から見える所は常に整理整頓!「一年中いつも同じ店頭」はもう卒業しよう!自分の店がどう見られるか、客観的に見る習慣が必要だ。

 

  • 考え方を変えて、差別化に本腰を!

コロナ後もリモートワークの需要が増え、IT企業ばかりか大手の銀行でも去年からポロシャツ通勤が始まったが、次第に中小に浸透すると通勤着の需要の減少は明白となる。ノーネクタイからノースーツ、欧米では当たり前だが、日本にも根付くとなれば、クリーニング総需要は近いうちに今の2/3位になるかも知れない。

去年のNY視察でも感じたが、中流やそれ以下は既にお得意様ではない。上位客を狙うべきだが、上位客から出るのは高級品と特殊品だ。それを自社で行わず下請けへ、と言う発想もあるが、彼らも人の子マジシャンではない、技術でこなしている。しかし「我々も技術者」だ。やり方さえ分かれば自社で品質良く出来、時間とコストが稼げる。米国の富裕層向けに長年使われているのが、ロイヤルトーンの製品。ドライでも水洗いでも高級品や特殊品が高品質で洗える。でも技術を覚えるのが大変だと危惧する向きもあろうが、時間をかけての人材養成や、分厚い「べからず集」も必要も無い。ロイヤルトーンは米国で既に3,000社超、40年以上の実績がある「完成された化学的なバックグラウンド」があり、ドライも水洗いも初心者でも簡単にできるのが最大の特徴。

 

  • まず、靴・バッグを自社でやってみる!

お金になる物は何でもやらなくてはならない。靴・バッグも、受けるけど下請け直行!と言った所も多い。人材がいない。面倒くさい。失敗したら大変だ。と様々な理由で今迄手を出さなかったが、ここに来て、「何でもやってお金にしたい!」と5万円程のスターティングキットの需要が伸び始めた。もう靴バッグは衣類の一部、クリーニングの需要は確実に伸びている。原価で出来る「自社処理」は魅力だ。ロイヤルトーンの完成された化学的なバックグラウンドとは:ソープの中に汚れを落とす成分と、革に必要な有機的な脂分と栄養分が入っていて、リンスインシャンプーのように、潤いの中で洗う原理(米国特許)の事。その為複雑なルールもなく、初心者でも安心して作業が出来る。また、洗うと深みのある色になる為、「色かけ」をセットで考える必要もなく、「洗いだけのリピート」が非常に多いのも特長。簡単な手作業で自然乾燥、乾燥機は使わず、除菌消臭効果も非常に高いので、脱臭機も不要。プラスチック容器にブラシやスポンジを使い短時間で行う。使用する専門材料は、元々レザーウエアーを水で洗う時に使用するもの、革の潤いとツヤが引き立つ高品質な洗い上がりが実現される。また、中性洗剤ではないので、コーチの様な布/革の縫い合わせのバッグでも色泣きはしない。キットの中には写真入りの詳細なマニュアルもあるので、初心者でも安心してスタートでき、作業開始後に生じる質問はロイヤルトーンに写真を添えてメールすると、何度でも無料で答えてくれるのも嬉しい。

 

  • ドライ機を1台置くスペースがあれば、次のステップへ!

「高級品と特殊品」をドライで自動生産という方法もある。10キロ程度のドライ機を置くスペースがあれば、ロイヤルトーンのドライシステムの導入をお薦めする。

中古や遊休のドライ機を1台専用にするだけで、革・毛皮を自動的に上質に洗える他、カシミヤなどの獣毛・高級ウール・シルク・テンセルなどの高級品を、素人が触れるだけで違いが分かる程「高品質」に洗う事ができるシステム。このシステムもNASA出身の化学者が開発し、米国で特許を持つ専用ソープ1種類(加脂剤不要)を新液にチャージして、洗うもので、最大の特徴は、色を出さずに革を洗える事と毛皮や獣毛、その他の高級品の洗いに適する事。同システムはニューヨークの一流店でも使用されており、米国で40年以上(日本でも21年)の実績がある。ソープ中には汚れを落とす成分の他、高濃度に配合された天然型の動物性脂分と栄養分が入っており、レザーやスエードは超ソフトになり、毛皮と同じ成分のカシミヤなどはしっとりしなやかに洗い上がる。しかも作業は、革でも70~80分で完了し、仕上げも不要な程だ。試運転時に現場指導が受けられる他、詳細なマニュアルがあるので、初心者でも女性でも安心してできる。また、このドライシステムに限り、おおよその地域を考慮した加盟制(事前審査あり)で差別化政策にも適合する。材料費は革ジャケットなど1着約250円(末端料金平均約5,000円)、カシミヤコート約80円(末端料金約3,000円)という。

  • 例えば「カシミヤ」、どれだけ知っているだろうか?

「カシミヤは、100%毛皮である。」極寒の地の山羊のふわふわの内毛を糸にして織ったものだ。カシミヤは軽くて暖かい。どうして軽くて暖かい?右手にそっと野球のボールを握るイメージをしてみると、湾曲した5本の指が極細の毛の集合体で、ボールの所が空気である。つまり、無数の軽い極細の毛が空気を抱いていて、その空気が体温を貯めて暖かいと感じる。だからカシミヤは、軽くて暖かい。ロイヤルトーンのドライシステムでカシミヤを洗うと、まさに動物性脂分と栄養分がその繊細な毛の弾力とボリュームを増し、極細の毛がふわーっと全開。だから着ると空気を着る感じで、「軽さ」を感じる。カシミヤのセーターなど「肉厚になった柔らかさ」を誰でも体感できる。一般のドライだと極細の毛が閉じてしまい、堅くて重たく感じるが、又それをロイヤルトーンで洗うと、よみがえる。

(お問い合わせは、ロイヤルトーンジャパン:☎03-3607-3699,03-3607-3666,HP:kawa-arai.com)

 

 

 

ニューヨーク5番街の専門店や、サックスフィフスアヴェニューのような高級デパートには50万円程のパーティードレスが豊富にある。あっという間に経済規模を2.5倍に伸ばしたアメリカ経済。勿論万人が潤った訳ではないが、貧富の差も益々広がっている。格差という視点から言えば、アメリカも日本も既に格差社会であり、クリーニングに関しても、日米共全く出さない人と出す人がはっきり分かれ、安売りに動いた中間層は激減している。そんな中、今アメリカで誰をターゲットにして、どんなものがいくらで売られているのかを調べながら、富裕層が集結しているマンハッタンの高級クリーニング店を訪問してみた。

家賃が月300万円は下らないマンハッタンの一等地に、ゆったりとしたピックアップの店がある。一際目を引くのが、受付の紳士の上品な言葉遣い。まるで5つ星ホテルのコンシェルジュのようだ。店の内外は一般的なクリーニング店の様相ではなく、配色や照影まで高級感が演出され、仕上がったものは、まるで売り物の様に美しく置かれている。

 

テーラリング

外から窓越しにテーラリングの技術者がミシン作業をしている。テーラリングは日本流に言えば「お直し」であるが、高級店では日本の幅だし・丈つめの「修理」のレベルではなく、身体に完全にフィットさせるまでの技術の事で、熟練した技術者が行っている。ウエディングドレスを意識した4畳半ほどの四方鏡張りのフィッティングルームと、サイズ合わせの為のスペースがまた4畳半ほどあり、料金も高いが技術的にも雰囲気的にも差別感満載である。ここで注目すべきは「テーラリング」だ。現在の日本の修理レベルは、誰でも出来る簡単なレベルであるが、誰でも出来れば、供給過多から料金競争に陥り、それを求めるのは低所得層という悪循環に陥ってしまう。富裕層は修理してまで同じものを着続けず、新しいものを購入する。ここでフォーカスすべきは、一段上の上位客の需要だ。ポイントは、「修理」を簡単な婦人服のオーダー(注文縫製)を受けられる位のテーラー(仕立て)技術迄スキルアップさせる事だ。高級衣料を持っている上位客は、そういう技術の提供を求めている。

 

高級衣料が集まる仕組み

工場は、マンハッタンから車で30分程の所に、広大な最新設備のものがある。テーラリングのミシン群の裏には、それこそ50万円もする様なパーティードレスやカシミヤ・高級衣料・毛皮類が山とある。レザー毛皮類は、工場内で洗われていて(ロイヤルトーン)、空調付きの保管庫には、有名女優のドレスがずらり。背広上下のプライスを見ると、プレスのみで6千円!大きなシーツと枕カバーなどのセットが集配付きで1万8千円であった。では、どうして高級衣料が集まるのか?先程の受付の紳士の品の良い英語にヒントがある。答えはターゲットを絞ったマーケティングだ。シャネルやエルメスの様な一流の衣料品メーカー、富裕層が出没するクラブや美容関係、ウエディング業界等々と常に親密な関係を保ち、自社の品質や技術を絶えず発信し続けている。その発信手法も専門のマーケティング部が行い、大手から引き抜かれたマーケティングディレクターが担当している。また、従業員も厚遇され、皆キビキビ動いている。ライバルも多く、競争も熾烈だが、大きく稼いでどんどん維持費につぎ込むこの経営戦略、生々しい生存術を感じた。

 

クリーニング村の掲示板か世界のトレンドか?

「木を見て森を見ず」という諺がある。クリーニングの情報は業界紙・展示会・同業者の会合からのみ得るのであれば、まさに、この諺が当てはまるだろう。3年経つと世の中激変する時代、それも家庭洗濯が増え点数が減っているという現実の中での激変だ。アメリカのクリーニング店の店頭で「しみ抜き」の看板をあまり見かけない。しみ抜きなど当たり前の事だからだ。ひどいシミの修復費に多額を支払うより、新しいものを買ってしまう。「固定観念」に縛られ続け、業界内しか見ないと、既に変わってしまったお客の価値観について行けない。「どこでも同じ様に見える店には、怖くて出せない。どこかいい店ないかしら?」という品質志向の利用者の実に多い事か!多少料金が高くても、品質が良くいい気分で利用できる店を作るべき!と、今回アメリカの現状から日本を見て思った事である。

 

年々クリーニング需要が減るのは、世界中どこでも同じ。やがて日本もTシャツ・ジーンズで通勤するのが当たり前になる日も、そう遠くないかも知れない。そんな背広族など殆どいないアメリカの業界を緊急取材してみた。生き残り組は、いつも筆者が主張する通り、付加価値品を独自の技術で洗う業者だ。彼らの技術やマーケティングに取り組む姿勢には驚かされる。自分で出来ないものは下請利用、倍がけして知らん顔の日本の業者は、もうすぐ仲良く沈むような気がする。詳しくは、2019年6月25日号の日本クリーニング新聞を読んで下さい。